2019年は、二度にわたるサイン会に幸運にも抽選で当たることができました。初回は「ハルタEXPO 2019 in 大阪」というイベントで、開催会場は天王寺ミオ店、大槻一翔先生との共同サイン会でした(現在はご両者とも「ハルタ」から「青騎士」へ移籍)。元女子シングルフィギュアスケート選手の佐藤有香さん似(という曖昧で勝手な第一印象)の森先生を前にし、当日はファンレターが許可されていたので、緊張のあまりボーゼンとしながら、何やらお渡しした記憶があります。
劇中、冒険家だったパズーのお父さんがラピュタを撮影した写真の日付が「1868.7」でしたから(著作権上、残念ながら証拠画像は掲載できませんが、興味のある方は一度、DVDなどでチェックしてみてください……笑)、19世紀後半に差しかかる頃、つまりヴィクトリア朝もだいぶ後期のあたりです。パズーが住んでいたスラッグ渓谷のモデルは、ジョン・フォード監督の『わが谷は緑なりき』(1941年、原題:How Green Was My Valley)に触発された南ウェールズ地方であることを、宮崎監督はC. W. ニコル氏との対談で明かしています(『TREE(ツリー)』アニメージュ文庫、徳間書店より)。
ディズニーのアニメーション映画『王様の剣』(1963年、原題:The Sword in the Stone)やオンラインゲームの「マビノギ」は、いずれも中世ウェールズの伝承である『アーサー王伝説』や『マビノギオン』(原題:Mabinogion)を基に作られたといえば、かなり身近に感じる人もいるのではないでしょうか。